這い上がれ、日本男子バスケ。W杯予選で連敗スタートからのイバラ道 (5ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

「日本は今ようやくプロリーグができたところ。国内リーグで競い合うことで必ず実力を上げていく。アルゼンチンもそうだった。またオフには海外遠征を積んで強化するプランを立てている。専門のフィジカルトレーナーも加わり、体を強くしていく。このような正しいやり方を積んでいけば、力は必ずついていく。ただ、結果を出す時期がいつなのかはわからない。今はとにかく、努力し続けることだ」

 バスケットボールのオリンピック競技は12カ国しか出場できず、開催地枠を保証していない競技である。日本が開催地枠を得るには、まずアジアで結果を出す必要があり、ワールドカップへの出場は最低条件とされている。何より、開催国が五輪に出ないという事態は、競技の普及や育成のためにも、立ち上がったばかりのBリーグの発展のためにも避けなければならない。

 どこの国も躍進の陰には積み上げてきた歴史があるように、日本も1年3カ月をかけた試練に立ち向かうことで成長物語を築いていく必要がある。ファンはホームで成長を分かち合い、進歩がない場合は叱咤激励すればいい。そしてその成長の先には、2019年2月の最終決戦で『出場権獲得』という結果が求められる。次の決戦は2018年2月22日と25日。絶対に負けられないチャイニーズ・タイペイをホームに迎え、フィリピンとはアウェーで戦う試練が待ち受けている。

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