田臥に続く日本人NBA選手へ。米国で4年生の渡邊雄太に必要なもの (4ページ目)

  • 杉浦大介●文 text by Sugiura Daisuke
  • photo by Getty Images

 もちろん、アメリカ大学バスケの層の厚さを考えれば、日本人選手がチームのエースとしてNCAAトーナメント出場に近づくだけでも快挙と言える。結果として出場に手が届かなくても、シーズンを通して優れた数字を残すことができれば、すでに高い評価を得ている八村とともに、渡邊もNBAのスカウトたちの視界に入ってくるはずだ。

「渡邊にもNBA入りのチャンスはある。そのために、まずは3ポイントシュートを高確率で決められるようにすること。また、守備面で左右により素早く動けるように、クイックネスを高めなければならない。今よりさらに筋肉をつけ、体力面でもこれまで以上に成長したことも示す必要がある」

 アメリカ東海岸を拠点にする代理人のひとりは、"NBAスカウトから注目されるための条件"としてその3つを挙げていた。今季の序盤戦での渡邊には、ディフェンス、フィジカルの面では確実な向上が見られるが、3ポイントシュートの成功率はそれほど高くない。渡邊本人も、自身の課題をしっかりと自覚している。

「上を目指すためにはシュート力が不可欠です。特にNBAにはいいPGがいるので、彼らが空けたスペースからオープンシュートを必ず決められるようにしなければいけません。あとはディフェンス面ですね。NBAではピック&ロールが多いなかで、PG(ポイントガード)からPF(パワーフォワード)まで守れるとなれば、(その多才さは)武器になると思います。それを僕の売りにしていきたいですね」

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