NBA東で『アベンジャーズ』並みの
キャブスに対抗できるチームは?

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

 トーマスは股関節のケガの影響で開幕には間に合わないため、当面のスターターは、PG=ローズ、SG=ウェイド、SF=レブロン、PF=ケビン・ラブ、C=トリスタン・トンプソンという布陣になる見込みだ。「ローズとウェイドのバックコートコンビはスリーポイント(3P)シュートが不得意」と不安視する識者も多いが、それでもイースタンで他の追随を許さないタレント集団なのは間違いない。

 キャブスにとって、イースタンの覇権はさほど関心もないだろう。視線はその先。このメンツでウォリアーズに勝てないとチームが判断すれば、シーズン中にさらなる補強が行なわれるはずだ。

 そのキャブスを猛追する一番手は、アービングを獲得したセルティックス(53勝29敗/イースタン1位)だろう。今オフのFAの目玉だったゴードン・ヘイワード(SF)を獲得し、オールスター4度出場のアル・ホーフォード(C)も健在だ。また、ドラフト1巡目全体3位で獲得したルーキーのジェイソン・テイタム(SF)は、昨季かぎりで引退したポール・ピアースに「昔の俺を見ているみたいだ」と言わしめた逸材。サマーリーグやプレシーズンゲームでさっそく得意のジャンプシュートを見せていた。

 キャブスとセルティックスとのトレードには、「トーマスとクラウダー、スタータークラスを2選手も手に入れたキャブスが得をした」と語る識者も多い。しかし、セルティックスの将来を考えれば、一概に損をしたとは言い切れないのではないだろうか。

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