教えて麒麟・田村さん。五輪新種目「3×3バスケ」ってどんなスポーツ? (6ページ目)

  • 水野光博●構成・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by Sportiva

 反対に、5人制では活躍できても、3×3ではそれほどというタイプの選手もいます。全盛期のシャキール・オニールのようにデカくて強い選手は、5人制では無敵です。しかし3人制では、マークマンがアークの外でボールを持てばスイッチする暇もないですし、ビッグマンでもアウトサイドのディフェンスをしなければいけません。

 しかし、シャックのような選手はアウトサイドのディフェンスができない。ボールマンと距離を離せば、ゴール下からのシュートの2倍も価値のあるロングシュートを打たれてしまい、かといって距離を詰めれば、一気に抜かれてしまいます。3×3でも大きくて強い選手はインサイドをゴリゴリと攻めて点を獲れるでしょうが、ロングシュートがより有効な3×3は、その武器だけで勝てる競技ではないのです。

 究極の理想を言うならば、ケビン・デュラント(ゴールデンステート・ウォリアーズ/SF)のように大きくて、ドライブもできて、ロングシュートも打てる選手がふたり、そこにインサイドでもアウトサイドでもディフェンスが得意なドレモンド・グリーン(ウォリアーズ/PF)のようなビッグマンを加えた構成のチームが最強だと思います。「昨季のNBAファイナルMVPとDPOY(最優秀守備選手賞)がいたら強いに決まってるやろ! しかもデュラントがふたりってなんやねん!」という、みなさんのツッコミが聞こえてきそうですが、クレームはお手数ですがスポルティーバさんまでお願いします(笑)。

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