無敵のNBA王者・ウォリアーズに忍び寄る「スター軍団崩壊」の足音 (4ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

「バスケットボールはチームスポーツだ。チームスポーツでもっともすばらしい功績は優勝すること。ファンのみなさんに感謝します」

 3年間で2度の優勝を果たしたウォリアーズは、まさに全盛期を迎えた。その黄金期を築くために必要だった「最後のピース」がデュラントであったことは間違いなく、同時にチームを崩壊させる可能性を持つのも、またデュラントだと言えるだろう。

 チーム生え抜きのスーパースターであるカリーの年俸は今季、リーグ82番目の1211万ドル(約13億3000万円)でしかない。そんなカリーが今オフに契約更新を迎え、5年総額2億ドル(約220億円)を超える契約を結ぶことが濃厚だ。

 さらにデュラントも、今オフにFAとなる。デュラントの活躍を考えれば当然、マックス契約(年棒約3540万ドル/約37億9000万円)が妥当だろう。しかし、デュラントのキャップスペースを確保するためには、イグダーラかリビングストンのどちらか、もしくは両選手を放出しなければならない。ESPNによれば、「デュラントはマックス未満の契約に応じる可能性もある」と報じられているが、ファイナルMVPを獲得した男の決断次第では、王朝の崩壊は今夏にも始まる。

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