「闘う集団」川崎か、「あきらめない」栃木か。Bリーグ初代王者は? (3ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by (C)B.LEAGUE

 川崎の前身である東芝ブレイブサンダース神奈川は、NBL(ナショナル・バスケットボール・リーグ)の最終シーズンの覇者である。NBL出身チームがbjリーグ出身チームを圧倒したBリーグ元年、川崎こそが正統なる初代王者の筆頭候補と呼んでいいだろう。NBL最後の王者がBリーグ最初の王者に――。ふたつのリーグをまたぐ連覇は、物語としてドラマチックであり、王道だ。

 ただし、Bリーグのファイナルは一発勝負。勝利を渇望し、極限まで集中力を研ぎ澄ました2チームがぶつかれば、大接戦となる可能性は高い。一方でチームの気合いが空転し、思いがけないワンサイドゲームとなる可能性も十分にある。

 もしも、栃木が川崎を追う展開になったのなら、ゲーム途中で何点差がつこうとも、席を立ったり、チャンネルを変えたりするのはやめたほうがいい。

 何点差がつこうと、栃木はあきらめない。絶対に――。

 千葉ジェッツとのチャンピオンシップ(CS)クォーターファイナル第2戦。栃木は第1クォーター終了時に20点、最大で22点差をつけられるも、そこから大逆転勝ちを演じている。キャプテンの田臥勇太(PG)は大量のビハインドを背負ったタイミングの心境とチームメイトの雰囲気を、試合後にこう語った。

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