「闘う集団」川崎か、「あきらめない」栃木か。Bリーグ初代王者は? (2ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by (C)B.LEAGUE

 一方、ガード陣ほど派手さはないものの、フォワード陣には192cmの栗原貴宏(SF)、190cmの長谷川技(SG/SF)、200cmの野本建吾(SF/PF)と、サイズと身体能力に優れる選手が揃っている。なにより、愚直にマークマンにプレッシャーを与え続けるディフェンス能力を持ち併せており、彼らは間違いなく「勝てるチーム」に不可欠な戦力だ。

 特にインサイドには、リーグナンバーワンプレーヤーと呼んでいいだろうファジーカスがオフェンスの柱として君臨する。もうひとりの外国籍選手のライアン・スパングラー(PF)も身体能力が高く、身体を張った献身的なプレーがウリだ。スパングラーは昨年のNCAAトーナメントでオクラホマ大をファイナル4に導いた実績を持ち、そのプレーぶりを知っていたファジーカスが太鼓判を押して獲得に推薦した好選手である。また、帰化選手である39歳のジュフ磨々道(ままどぅ/PF)もプレータイムはさほど長くないものの、随所でいぶし銀の輝きを放つ。

 レギュラーシーズンは中地区の首位をひた走った川崎だったが、今年1月にスパングラーが左ひざ関節骨挫傷で長期離脱することになった。しかし、このスパングラー不在の約3ヵ月の期間に野本などの日本人選手のプレータイムが急増したことが成長を促し、チーム力全体の底上げとなった。

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