三河の比江島慎、A東京の田中大貴が語る「Bリーグ初代王者」への渇望 (3ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文 text by Konagayoshi Yoko
  • 村上庄吾●撮影 photo by Murakami Shogo

――チャンピオンシップの方式をどう思いますか?(ファイナルは一発勝負、クォーターファイナルとセミファイナルは2戦先勝。1勝1敗の場合は、2試合目の直後に、5分前後半の3試合目を実施)

比江島 正直なところ、僕はファイナルの一発勝負は好きではないです。これだけ60試合も長く戦ってファイナルの1試合で決着がつくのは選手としてはやり切れない。これまでのように、3戦先勝でやってほしい。2戦、3戦とあれば駆け引きが出てきて、試合ごとに戦術が変わる展開が出てきますし、見ているほうも面白いと思う。駆け引きをして3勝を勝ち取れば、真の王者という気がします。また、3戦目を2戦目のあとすぐにやる方式も、選手からしたらやりにくい。3戦目はその日の調子が出るので、どう切り替えればいいのか、やったことがないので想像がつかないですが......。

 ただ一発勝負のよさもあるので、今年は1試合にかける思いを強くして戦いたい。どんな方式でも、勝って優勝したい。

田中 シーズン60試合も戦ってきて最後の1試合で決まるということは、多少クエスチョンマークがつきます。自分はNBL時代のような、3戦先勝で優勝が決まる長いトーナメントを戦いたい。それだと、1戦目を落としても2戦目に気持ちの面や戦術の面でも立ち直ってやり返すことができる。チームのすべての力が試されるのは、長いシリーズだと思う。NBAを見ても明らかなように、そのほうがよりタフな試合で面白いと思います。

 でもこの方式でやると決まった以上は、短期決戦に必要な勢いに乗って勝ち抜いていきたい。そういう意味では、今年のチームは爆発力があるので短期決戦には合っていると思います。どこもチャンスがあって面白いチャンピオンシップになると感じています。

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