NBA東の因縁対決は「バケモノ」と「ゴートゥガイ」が敵エースを潰す (6ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

 ミルウォーキー・バックスとのファーストラウンドで、ラプターズは1勝2敗とリードを許す。バックスはヤニス・アデトクンボ(SF)を筆頭に身体能力の高い選手が多く、ラプターズはその対応に苦戦していた。そこで第4戦、213cmのヨナス・ヴァランチューナス(C)に代え、193cmのノーマン・パウエル(SG)をスターターに起用。するとパウエルは自慢の守備力を発揮して勝利に貢献し、第5戦ではスリーポイントシュートを4本すべて成功させて25得点を記録するなど、オフェンス面でも輝きを放っている。

 一方、ファーストラウンドでのキャブスは、インディアナ・ペイサーズをスウィープ(4連勝)で退けたものの、4試合すべてが接戦だった。特に第3戦は最大26点のリードを許した状態から薄氷を踏んでの大逆転。レギュラーシーズン終盤から続く不調を完全に払拭できたわけではない。

 しかし、キャブスには「キング」がいる。レギュラーシーズンでは平均26.4得点・8.6リバウンド・8.7アシストだったレブロンは、プレーオフに入るともう一段上のギアを隠し持っていた。ペイサーズとの4試合では平均32.8得点・9.8リバウンド・9.0アシストをマーク。特に第3戦では41得点・13リバウンド・12アシストのトリプルダブルで大逆転劇の立役者となった。

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