NBA得点王争いはタイプの違う3人のポイントガード。制するのは誰? (2ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

 話を戻せば今季、得点王争いを繰り広げる3選手の所属するチームは、すべてプレーオフ出場圏内。トーマス率いるボストン・セルティックスは、クリーブランド・キャバリアーズを抑えてイースタン首位に立ち、ハーデン率いるヒューストン・ロケッツは、ゴールデンステート・ウォリアーズ、サンアントニオ・スパーズに次ぐウェスタン3位をほぼ確定。ウェストブルック率いるオクラホマシティ・サンダーも、ケビン・デュラント(現ゴールデンステート・ウォリアーズ/SF)の移籍で「プレーオフ出場は困難」とシーズン前は評価されていたにもかかわらず、堂々のウェスタン6位だ。

 つまり、3選手はPG本来の役割である「司令塔」としてチームを勝利に導きながら、自身の得点を量産していることになる。

 昨季のステファン・カリー(ウォリアーズ)や、2014-2015シーズンのウェストブルックといったように、近年はPGが得点王に輝くことも多く、今季3人のPGが得点王争いを繰り広げているのは偶然ではない。

 デュラントの加入でシュート機会が減り、今季のカリーは平均25.0得点(リーグ12位)という数字だが、リーグ屈指のスコアラーであることは疑いようもない。さらには、リーグ7位に平均26.7得点のデイミアン・リラード(ポートランド・トレイルブレイザーズ)、同11位に平均25.2得点のカイリー・アービング(キャブス)といったPGがランクインするように、近年のNBAは「得点を獲るPG」がトレンドだ。

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