バスケ歴4年でNBA→2年沈黙。ジョエル・エンビード、ついに覚醒! (4ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko
  • photo by Getty Images

 昨年10月、ようやくNBAデビューしたエンビードは、チームを取り巻いていた暗雲を一瞬で吹き飛ばした。アキーム・オラジュワン(元ヒューストン・ロケッツなど/C)のようだと評されるフットワーク、インサイドを支配できるパワー、外からも決められるシュート力、そしてコート外でもファンを魅了するキャラクター。すべてが、チームの雰囲気を一変させた。

 2月4日現在、31試合に出場して平均25.4分という短めの出場時間ながら、20.2得点・7.8リバウンド・2.5ブロックを記録。新人王の最有力候補となるだけでなく、僅差で選ばれなかったがオールスター候補としても名前を挙げられた。チームとしても、昨季はシーズンを通して10勝(72敗)しかできなかったのが、1月だけで10勝5敗と同じ数の勝利をあげている。

 もっとも、これでエンビードの、そして76ersの"プロセス"が終わったわけではない。エンビードは開幕から出場時間の制限が設けられており、1月下旬から2月頭にかけては、ひざの打撲により試合を欠場している。チームも1月に勝ち越したとはいえ、プレーオフ出場にはまだ遠い。昨季よりは希望が見えてきたものの、まだ山あり谷ありのシーズンだ。

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