バスケ歴4年でNBA→2年沈黙。ジョエル・エンビード、ついに覚醒! (2ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko
  • photo by Getty Images

 エンビードにとって、始まりは"プロセス"どころか、誰も予想しないような急展開の"おとぎ話"だった。カメルーンでサッカーとバレーボールに夢中だった15歳の少年が、たまたまテレビでやっていたNBAファイナル、ボストン・セルティックス対ロサンゼルス・レイカーズを見て、コービー・ブライアントのプレーに惹きつけられた。

「コービーがすごくうまくて、すぐに好きになった。自分もバスケットボールをやりたいと思ったんだ」とエンビードは振り返る。

 バスケットボールを始めて間もなく、当時ミルウォーキー・バックスに所属していたカメルーン出身のNBA選手、ルク・バ・ア・ムーテ(ロサンゼルス・クリッパーズ/F)が地元で主催したバスケットボールキャンプに参加した。まだ荒削りだったが長身で優れた運動能力を持つエンビードに、バ・ア・ムーテはアメリカの高校への進学を勧めた。アドバイスに従ったエンビードは、渡米2年後には強豪カンザス大に進み、1年でNBA入り。コービーのプレーに魅了されてから4年後には、エンビード自身がNBA選手になっていたのだ。

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