175cmのアイザイア・トーマス。
NBA史上最低身長の得点王となるか?

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by AFLO

 好調を支えているのは、その爆発的な得点力だ。1試合平均117.6得点は、リーグ2位のヒューストン・ロケッツ(平均114.5得点)、3位のトロント・ラプターズ(平均110.0得点)を大きく引き離し、リーグナンバー1の座に君臨している。

 35勝9敗で現在ウェスタン2位のスパーズは、1月19日にパウ・ガソル(C)が左手の第4中手骨を骨折し、長期離脱が確定的。同4位のロサンゼルス・クリッパーズ(30勝16敗)も、1月17日に司令塔のクリス・ポール(PG)が左手親指のじん帯を断裂し、6~8週間の離脱となった。ウェスタンの上位陣がもたつけば、3シーズン連続でウォリアーズがNBAファイナルに進出する可能性もより濃厚となるだろう。

 そのウォリアーズの独走を止められそうな後半戦の注目チームは、ウェスタン3位のロケッツ(34勝14敗)ではないだろうか。エースのジェームス・ハーデン(SG)を中心に、スリーポイント(3P)シュートに特化したオフェンスの破壊力は圧巻だ。

 ロケッツは1試合に放つ全シュートのうち、45.9%に当たる平均39.9本の3Pシュートを放つ。2位のクリーブランド・キャブスは平均33.4本。3P試投数30本以上のチームは、30チーム中6チームしかない。いかにロケッツが3Pを多く打っているかがわかるだろう。伸(の)るか反るか、ギャンブル性が高いオフェンスシステムだが、プレーオフでの大物食いの予感を今からプンプン漂わせている。

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