田臥勇太、36歳の今も「NBAサンズでの、あのワンプレーを考える」 (3ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by Sportiva

「若いときは1日の大切さ、1試合の大切さをそこまで気にしていなかった。でも、年齢を重ねていくと、1年どころか、1日1日、1試合1試合が本当に大事になってくる。1日でも、1試合でもサボったら取り返しがつかないんで。それを身に染みて感じます。だから、やれることをまずやる。歳を重ねて、日々の生活における優先順位を、よりはっきりさせるようになりましたね」

 これだけのことをやっていれば、「もしケガをしても後悔はないのではないか?」と聞けば、田臥は笑った。

「究極を言えば、それくらいまでいきたいんです。でも今、ケガをしたら、『何かが足りなかったからケガをしたんだ。何をしたらよかったんだろう?』って考えるでしょうね」

 それならば、現役の、しかもシーズン中のアスリートに失礼を承知で聞いた。加齢による体力の低下など、どんなことを感じたら引退を考えるか?

「どうなんですかね!? ごめんなさい、どうなったら、どう感じたら引退するかなんて考えたことがないし、考えている暇がないですね。もちろん、ケガや疲労の回復という部分は、間違いなく以前より衰えています。でも、そういった面にどう対応していくかもまた、自分のなかではチャレンジなので。

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