田臥勇太がバスケを語る。「やればやるほど難しく、それが楽しい」 (3ページ目)

  • 水野光博●取材・文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by Sportiva

 12月3日、栃木がシーホース三河をホームに迎えた2連戦の初戦。栃木は71-74の3点差でゲームを落とす。試合終了直前、同点を狙ったブザービーターを田臥は外している。

「もちろん、決めたかったです。ただ、あのシュートだけに執着はしていないです。それ以前のゲームの運び方、なんでああいう試合展開になったのか、どうしたらよかったのか、考えるべき部分は他にも多いんで。日々、勉強です。毎試合、学ぶことばかりです」

 田臥が競技を始めたのは8歳。その「バスケIQ」の高さからすれば、バスケットボールという競技の何たるかが、わかっていてもおかしくないと思ったが......。

「いや、いやいや、もう、やればやるほど難しくなって。でも、それが楽しいんです。嫌な難しさじゃなくて、心地よい難しさというか。『あ、こういうこと、できるんだ』『こういうことも』って。

 しかも、それが自分の成長だけじゃなく、味方の成長によってもできることが増えていく。だから、引き出しが増えていく一方というか。特に接戦になった試合、どのタイミングで、どの引き出しを使うか。そういうことを考えながらプレーしていると、楽しいなって思いますね」

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