「トランプ大統領」の当選にNBA選手はどんな反応を示したのか (2ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko
  • photo by Getty Images

 皮肉なことに、キャブスがホワイトハウスを訪れた日は、その2日前の大統領選挙で次の大統領に選ばれたドナルド・トランプが当選後初めてホワイトハウスを訪れ、オバマ大統領と政権交代のための打ち合わせをした日でもあった。

 皮肉なこと......と書いたのは、今、トランプが大統領になることに対する不満や不安がNBA中から噴出しているからだ。トランプが大統領になったら、恒例となっている優勝チームのホワイトハウス訪問を拒否する選手やチームも増えるのではないか、という声があちこちから聞こえてくるほどだ。

 ニューヨーク・ニックスのカーメロ・アンソニーは、選挙結果を受けて、この先、4年は大統領を子どもたちの規範とするわけにはいかない分、自分たちの責任がさらに大きくなると言った。

「こうなった以上、誰が最高司令官であるかに関わらず、僕ら大人が責任をもって自らが規範とならなくてはいけない。特に子どもたちに対しては、これまで以上に僕らに責任がかかってくる。子どもたちとも話したけれど、彼らからも心配している声が聞かれた。怖がっている。体制やひとりの人間に頼れないのだから、僕らが個々に責任を持ち、前に進まなくてはいけない」

 カーメロ以外にも、多くの選手たちがツイッターやメディアへのコメントで、今回の選挙結果に対する驚きや不安を表明した。

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