いきなり中国を粉砕?リオ五輪バスケ「チームUSA」に死角なし (3ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro
  • photo by Getty Images

 コーチKは、「代表は合同での練習時間を長く取れず、チームケミストリーを成熟させるのは難しい。いかにアグレッシブなディフェンスで、相手にプレッシャーをかけられるかが重要」と語っている。その言葉どおり、今回のチームは個々の選手のディフェンス意識が非常に高い。北京五輪やロンドン五輪で各国のエースストッパーとなったコービー・ブライアントの役割は、ジミー・バトラーが担うだろう。

 では、今回のチームUSAの仕上がり具合はどうか――。その強さを改めて証明したのは、リオ入り前に行なった5試合のエキシビションマッチだ。

 まず、マヌ・ジノビリ(サンアントニオ・スパーズ/SG)がチームを牽引するアルゼンチンとの初戦は、30点差以上の大差をつけて111対74で圧勝。デュラントがゲームハイの23得点をマークし、インサイドを支配したカズンズもわずか16分の出場ながら14得点・15リバウンドのダブルダブルを記録した。一方、アルゼンチンが22回のターンオーバーを記録していることからも、チームUSAのディフェンスがいかに激しかったかがわかる。

 次に行なわれたのは、今年のNBAドラフトでヒューストン・ロケッツから2巡目・全体43位で指名されたジョウ・チー(C)を擁し、アジア王者としてリオ五輪に出場する中国との2ゲーム。結果は106対57、107対57と、両試合ともほぼダブルスコアで一蹴した。

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