2016.07.15

「マジか!」のウォリアーズ移籍。
ケビン・デュラントの誠実な説明

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko
  • photo by Getty Images

 過去に何度も全米優勝を果たし、バスケットボールの名門校として知られるノースカロライナ大より、強豪校ではあるものの、バスケットボールの伝統がそれほどないテキサス大は、独自のレガシーを築く舞台として理想的な環境だった。両親からのアドバイスに耳を傾けたデュラントは、テキサス大を選ぶ。そして、「ビッグ12カンファレンス」で準優勝し、NCAAトーナメントでも2回戦に進出。1年生ながら、いくつかある全米最優秀賞を総ナメにした。

  NBAドラフトで指名されたシアトル・スーパーソニックスが1年後にオクラホマシティに移転し、「サンダー」という新しいチームに生まれ変わったことも、まさにデュラントにとって、自らのレガシーを築くには最適だった。移転後の最初のシーズンには23勝しかできなかったサンダーを、デュラントが中心となって50勝チームに躍進させ、毎年プレーオフに出るようになった。プロ入りして5シーズン目の2012年には、ベテランが揃ったサンアントニオ・スパーズを破ってNBAファイナルに進出。まさに、「サンダー時代の到来」と思ったものだった。

 それから4年が経ち、今年7月にフリーエージェントとなったデュラントはサンダーを離れ、ゴールデンステート・ウォリアーズと契約することを発表し、世界を驚かせた。ファイナルに出てから4年の間に、サンダーはリーグ優勝どころか、ファイナルの舞台にふたたび立つこともできなかった。デュラント自身や相棒のラッセル・ウェストブルックの故障があったとはいえ、失望の連続の年月だった。