【NBA】王者との再戦、キャブスは「万全なら」の仮説を証明できるか (4ページ目)

  • 水野光博●文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 第4クォーターだけで5本のスリーポイントシュートを決め、試合をひっくり返す。トンプソンはこの試合、トータル11本のスリーポイントを沈め、プレーオフにおける1試合のスリーポイント成功数歴代最多記録を樹立。計41得点を荒稼ぎする活躍で、シリーズを3勝3敗のタイに引き戻した。

 泣いても笑っても勝者が決まる第7戦――。ウォリアーズは前半6点リードされて試合を折り返す。逆転劇の立役者は、今度は2年連続でレギュラーシーズンMVPを獲得しているカリーだった。カリーは7本のスリーポイントを含むゲームハイの36得点を奪取。千両役者が完全復調したウォリアーズは奇跡の3連勝を飾り、2年連続でファイナルの舞台に辿り着いた。
 
 こうして、いよいよ幕を開けるファイナル。レギュラーシーズン73勝の底力と、いよいよ復調したカリーを擁するウォリアーズが優勢か。しかし、昨年と違って故障者がいないキャブスのチーム力が上回る可能性も十分にあり、戦力差を比較するのは困難を極める。

 勝敗を分けるキーマンになり得るのは、キャブスならばラブだろう。キャブスがプレーオフで2敗した試合、ラブはそれぞれ3得点、10得点に終わっている。レブロンやアービング以上に、ラブのシュートタッチがシリーズを左右する可能性は高い。

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