【NBA】「キング」レブロンも従わせる39歳ヘッドコーチの特殊能力 (2ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文 text by Miyaji Yoko  photo by AFLO

 今年1月、ルーがキャブスのヘッドコーチに就任したときも、アイバーソンはツイッターで祝福のメッセージを送っている。そのとき、ルーもアイバーソンとの関係について次のように語った。

「あのNBAファイナル(2001年)の後、4~5年の間は、僕らはお互いのことを嫌っていた。でも、それから少しして親しくなったんだ。今では、僕のいい友人のひとりだ」

 ふたりが親友、ということを、意外と思う人もいるだろうか?

 実は、ルーは現役のころから、リーグの多くの選手と親しいことで有名だった。そして、そのなかには少なからず、スーパースター級の選手がいた。

 たとえばケビン・ガーネットも、昔からルーと親友付き合いをしていたひとり。2007年にガーネットがボストン・セルティックスに移籍したときにも、ルーはガーネットの相談に乗り、数ある移籍候補のなかから「セルティックスがいい」とアドバイスしていたという。そのアドバイスを聞いて、ガーネットもセルティックス行きの決意を固めた。

 昔から人当たりがよく、誰にも好かれる性格だったルーに友人が多いのは、不思議でも何でもなかった。それでも、オールスターに選ばれたこともないジャーニーマンの彼が、スーパースター級の選手たちからも信頼され、慕われていた理由はいったい何なのだろうと、かねがね思っていた。

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