【女子バスケ】39点差からの逆襲。リオのメダルへ強豪国に挑む3カ月 (3ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

 今回は、オーストラリアにしてもリオ五輪の選手選考にからむ時期であり、双方にメリットがあった。オーストラリアは5名の代表候補選手がWNBAやフランスリーグに参戦中で不在だった。

「そのうち4名は世界選手権で活躍した実績があるのでリオに連れて行くが、日本に来ている選手たちは競争だから必死」とブレンダン・ジョイスHCが言うように、2014年の世界選手権の銅メダルメンバー6名が来日し、格下相手の日本にも一切手を抜かない姿勢から学ぶべきところが多くあったと言える。

 日本の武器はアジアナンバーワンを誇るスピードと機動力。今年はさらに速いトランジションゲーム(攻防の切り替えが速いゲーム)を目指し、その中で確実に3ポイントを決めることを課題にしているが、1戦目は高さを意識してしまい、フォーメーションの形をなぞっているだけで「狙い目がない試合」(内海HC)になってしまった。

 続く2戦目もゲームの入りが悪く、前半は16-42とオーストラリアに支配されてしまうが、後半は積極的なディフェンスから立て直したことで栗原三佳(トヨタ自動車)の3連続3ポイントが決まって流れが生まれ、後半だけならば39-39と善戦して55-81という結果に。

 3戦目には日本にゲーム勘が戻り、アグレッシブさが出てきて前半を1点リードし、最終スコアは73-84と大善戦。3ポイントを7本決めたことで得点が伸びる手応えをつかんだ。もっともよかった点は、リバウンドの本数が41対34で勝ったことだ。

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