五輪予選間近。田臥勇太が語る「日本バスケの現在地」 (2ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

 田臥自身、日の丸を背負うのは2010年のアジア競技大会以来5年ぶり。オリンピックをかけたアジア選手権を戦うのは初めてのことだ。若い選手を牽引するリーダーに日本が目指すバスケットボールと、五輪切符獲得への思いを聞いた。

――大会直前のジョーンズカップでは勝ち切れない試合が続きましたが、この現状をどのように分析していますか?

「前半は流れがよくても後半になると相手がアジャストしてくるので、そのアジャストされたことを受けてのアジャストができませんでした。相手にアジャストすることと、前半にうまくいったことをいかにやり続けられるか。その両方をどれだけ徹底できるかが大事だと感じています。口で言うのは簡単なんですけど、ひとつのリバウンドだったり、ひとつのルーズボールだったり、ひとつのターンオーバーだったり、そういう積み重ねがジワジワと離された原因になりました。ひとつのプレーの重みを、海外の国とやると余計に感じます」

――過去のアジア選手権を見ても「勝ち切れない」のが日本。勝ち切るためには、何を突き詰めてやっていくべきでしょうか。

「たくさんあります。試合によっては相手のほうが気迫が上回っていて、単純に気持ちの部分で負けているのもあるし、リバウンドの跳び込みが甘かったり、跳び込んでいるのにその上をさらにいかれたりとか。リバウンドを取るためにはひとりでも多くペイント内に入り、相手を跳ばせないように徹底することですよね。そういうことを継続してやっていくことがキーだと思うし、やらなくてはいけません」

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