【女子バスケ】渡嘉敷来夢が語る!「日本はリオ五輪でも通用する」 (3ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

――我慢の展開が続いた大会の中で、決勝で"走り"が爆発した要因は何だと思いますか?

渡嘉敷 気持ちですね。自分自身は「絶対に決めてやる!」と思ってやっていましたが、みんなの気持ちもすごく強かった。その気持ちの強さがディフェンスからの速攻という形で何本も出て、それはもう、今までの試合とは比べものにならないくらい良かったです。自分はこのチームに2週間しかいなかったけど、みんなが3カ月間走り込んできたことが出せたのがうれしかったし、私もアメリカでやってきたことをみんなに見せることができました。お互いにプレーしている場所は別々でしたが、やってきたことを出し合えたことが、爆発した結果になったと思います。

――渡嘉敷選手らしさが出てきたのは予選ラウンド4戦目の中国戦から。自分の良さを出すために何かを変えたり、また、変えるきっかけとなったことがあったのでしょうか?

渡嘉敷 それは周りのプレッシャーです(苦笑)。いやほんと、このままでは、「お前何しに中国に来たんだよ」と言われてしまう重圧が半端なかったです。自分は自分にプレッシャーをかけるクセがあるんです。みんなはそこまで思わなかったかもしれないけど、自分はそれくらい思わないと、何のためにWNBAに行って、何のために日本代表に戻ってきたのかと、自分自身に納得がいかなかった。合流して最初のほうはうまくいかないのは当たり前じゃないですか。チームメイトやコーチたちと話をして助けてもらい、そこは割り切るしかないと思いました。

――大会前から、WNBAではスクリーンをかけたあとに外に出る「ポップ」、日本代表では中に入っていく「ダイブ」が求められて、その違いに迷っていると言っていました。そういったチームの決まりを徹底していくのではなく、好きにやろうと割り切ったということですか?

渡嘉敷 はい。型にハマらずに、自分のやりたいようにやりました。まずボールをもらったらリングを見て攻めることを忘れずに、場所はどこからでもいいので1対1ができるということを見せたかった。気持ちが吹っ切れてからはそれができましたね。

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