【NBA】今季MVPのステファン・カリーを凌ぐ「真の勝者」は? (5ページ目)

  • 水野光博●構成・文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 通算得点でジョーダンを抜いた翌日、コービーは『Zero』という題名のエッセーを発表した。その中でコービーは、「ゼロ……。12歳のときに参加したフィラデルフィアのソニーヒル・フューチャーリーグで、ひと夏を通じて俺が記録した得点だ」と語っている。そして、ジョーダンに対する尊敬と憧れが自分の中で確立されたのは、そのころだと。

 コービーは1日の練習で700本~1000本ものシュートを放ち、30歳を過ぎてからはジャンクフードやスイーツを口にしなくなったという。あるスカウトが、「アレン・アイバーソン(元フィラデルフィア・76ersなど)はスポットライトの下でプレーすることを愛し、コービーはスポットライトが輝く前の練習を愛す」と語るほど、コービーは練習の虫だ。

 そんなコービーはシーズン中、「契約満了後、まだプレーを続けるかと聞くなら、今の答えは『NO』だ」と答えている。来シーズンは契約最終年。2015-2016シーズンがコービーのラストダンスとなると言われている。はたしてそのとき、コービーは何を語るのか――。来シーズンもコービーから目が離せない。

【第1位】 今季MVPのステファン・カリーを凌ぐ「真の勝者」は?

 今シーズンもっとも活躍した選手を挙げるとすれば、ステファン・カリーの名は外せないだろう。ゴールデンステート・ウォリアーズの球団史上最多レギュラーシーズン勝利(67勝)に貢献し、ファイナルではレブロン擁するキャブスに打ち勝ち、チームを40年ぶりの優勝に導いた。一方、自らは286本ものスリーポイントシュートを成功させてNBA記録を更新し、自身初のレギュラーシーズンMVPも獲得している。今シーズン、これほど「ナンバー1」の勲章を手にした男もいないだろう。

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