【NBA】「新デニス・ロッドマン」の称号を手にしたのは? (5ページ目)

  • 水野光博●構成・文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by Getty Images

【第6位】 J・R・スミス、「新デニス・ロッドマン」を襲名?

 シーズン開幕直前の昨年10月15日、デニス・ロッドマン(元シカゴ・ブルズなど)がニューヨーク・ニックスに向けて、ツイッターでつぶやいた。

「新シーズンを迎える『禅マスター』のフィル・ジャクソンとニックスに愛を送る。新デニス・ロッドマンであるJ・R・スミスの健闘を祈る」

 言わずと知れた悪童ロッドマンは現役時代、審判に頭突きを食らわし、カメラマンの股間を蹴り上げ、コート外でもスピード違反で検挙され、女性に暴力を振るって逮捕されるなど、バラエティに富んだ過去を持つ。同様にJ・R・スミス(SG)も、試合中に相手選手の靴ひもをほどく悪行は序の口で、対戦相手の股間を殴ったかと思えば、大乱闘までも巻き起こしたことがある。コート外でもナイトクラブで暴行事件に絡んだり、危険運転で事故を起こして同乗者を死亡させたり、さらにはマリファナ所持で逮捕されたこともある。

「スミスの更生は可能か?」とインタビューで聞かれたニックス球団社長のフィル・ジャクソンは、「わからない。スミスはロッドマンのように、かなりズレた性格をしている」と答えている。その言葉を聞いたスミスは、反省の色を見せるどころか、「ロッドマンとともに語られるのは光栄だ!」と驚喜していた。

 しかし、スミスはシーズン中にニックスからキャブスにトレードされると、レブロンには頭が上がらなかったのか、「チームのためにプレーするだけ!」と完全に更生。今のところは問題を起こしておらず、『新デニス・ロッドマン』の看板を自ら下ろしている状態だ。

 ちなみに、文頭のロッドマンのツイートに、「ロッドマンとスミスは、プレーはまったく別。同じなのは、マリファナ中毒なところだけ」という返信が送られたときの、ロッドマンの返答がイカしていた。

「俺はマリファナを吸わない。違法ドラッグもやらない。ただ俺は、自分の人生に酔っている」

(後編に続く)

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