【NBA】プレイオフ初戦で強豪激突。ウェストは大荒れの予感 (5ページ目)

  • 水野光博●構成・文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by AFLO

 クリッパーズは司令塔のクリス・ポール(PG)を中心に、ブレイク・グリフィン(PF)、J・J・レディック(SG)らが脇を固める布陣。一方、昨季のNBA覇者スパーズは、長年チームを支えたトニー・パーカー(PG)、マヌ・ジノビリ(SG)、ティム・ダンカン(PF)の「ビッグ3」ではなく、今季はプロ4年目のクワイ・レナード(SF)がチームトップの平均16.5得点を挙げて牽引している。パーカーが「今後はレナード中心のチームになっていく。ダンカンからジノビリ、ジノビリから僕へとバトンがつながり、今度は僕がレナードにバトンを渡す番だ」と語るように、スパーズは少しずつ若返りを図っている最中だ。

 レギュラーシーズンの対戦成績は、2戦2敗のまったくの五分。どちらかがファーストラウンドで消えるのは惜しいが、これもプレイオフの魅力のひとつだろう。

 トレイルブレイザーズ(第4シード)対グリズリーズ(第5シード)の対戦は、シード順位こそブレイザーズが上なものの、今季の対戦成績はグリズリーズが4戦全勝。グリズリーズ有利は揺るがなさそうだ。一方、ブレイザーズはシーズン中盤以降に故障者が続出したことが悔やまれる。プレイオフを勝ち上がるには、大舞台に強い「クラッチプレイヤー」のデイミアン・リラード(PG)の爆発頼みか。

 ファーストラウンドから見どころの多い2015年のウェスタン・カンファレンス。最初にふるい落とされるのは、どの4チームか――。それが昨年のNBA王者スパーズだったとしても、誰も驚かない。

※データはレギュラーシーズン終了時

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