【NBA】リバウンド王がいつも周囲を笑わせている理由

  • 宮地陽子●文 text by Miyaji Yoko  photo by AFLO

 そのディフェンスに加えて、リバウンドもジョーダンの武器だ。昨シーズンは平均13.6本で初めてリバウンド王を獲得。そして、今シーズンも4月1日現在、平均14.8本をマークしており、2位のアンドレ・ドラモンド(ピストンズ/C)に平均1本以上もの差をつけ、リーグ首位に立っている。

 リバウンド数が伸びたキッカケのひとつは、2年前のプレイオフ1回戦でメンフィス・グリズリーズに敗れたことだった。グリズリーズのマーク・ガソル(C)とザック・ランドルフ(PF)にゴール下を支配されたことを反省し、リバウンドの重要性に目覚めたのだという。身体のサイズや運動能力だけで取れるほど、リバウンドは簡単なものではなかった。ジョーダンはポジショニングやタイミングを学び、ボールの落ちる場所を研究した。

 一方、オフェンスでは、自分のできることを徹底してやるのがジョーダン流だ。無理はせずにゴール下でパスを受け、またはオフェンスリバウンドからシュートを決める。昨シーズンのフィールドゴール成功率は、リーグ1位かつNBA史上4位の67.6%。今シーズンはさらに確率を上げ、現在70.7%を記録している。NBA史上、シーズンを通してフィールドゴール成功率が70%を超えたのは、1972-1973シーズンのウィルト・チェンバレン(72.7%/当時レイカーズ)だけ。今シーズンのジョーダンは、それに迫る数字だ。

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