スラムダンク奨学生・村上駿斗「日本人で一番うまくなりたい」 (5ページ目)

  • 宮地陽子●取材・文・写真 text & photo by Miyaji Yoko

 長い目で見たら、大学、Dリーグ(※1)、NBA(と進みたい)。富樫勇樹(※2)さんや安藤誓哉(※3)さんなどが海外で挑戦していますけれど、それに負けないぐらい自分もアタックしたい。あと、今まで日本代表になったことがないので、将来は日本代表になりたい。日本で一番うまくなりたい……、それが一番の目標ですね。

(※1)Dリーグ=NBAデベロップメント・リーグの略称。将来のNBA選手を育成する目的で発足。
(※2)富樫勇樹=1993年7月30日生まれ、新潟県出身。2014年10月にダラス・マーベリックスと選手契約を結び、現在はチーム傘下のテキサス・レジェンズ(Dリーグ)に所属。167センチ・67キロ。
(※3)安藤誓哉=1992年7月15日生まれ、東京都出身。2014年11月にカナダのプロバスケットボールリーグ「NBL(National Basketball League) CANADA」のハリファックス・レインメンに加入し、日本人初のカナダリーグ選手となった。180センチ・81キロ。


    ◇    ◇    ◇

 村上駿斗が、「お父さんのような存在」と語るケルビン・ジェファーソン・ヘッドコーチは、授業の合間にオフィスを訪れてくる村上と過ごす時間が大好きだという。ジェファーソン・コーチは村上について、こんなことを言っていた。

「すべてのことが彼にとって、とても重要なことなんだ。試合に負けると落ち込み、ミスを犯したときには本当に落ち込む。時に、彼をハグして、『大丈夫だ』と言わなくてはいけないぐらいに……。競争心が強く、負けることを嫌がる。コート上で何か間違ったことをしたとき、それを自分の責任だと受け止める。だが、みんなミスは犯すし、彼のミスは努力しているからこそ生まれるミスだ。それは素晴らしいことだと思う。彼は学んでいる。

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