【NBA】後半戦スタート。補強に成功した「勝ち組」は?

  • 水野光博●構成・文 text by Mizuno Mitsuhiro  photo by Getty Images

 さらにヒートは、Dリーグ(※)や中国、レバノンリーグを転々とし、昨年12月半ばに契約したばかりのハッサン・ホワイトサイド(C)が大ブレイク。1月25日のシカゴ・ブルズ戦では、14得点・13リバウンド・12ブロックショットのトリプルダブルを達成し、「こんな選手が埋もれていたとは!」とリーグに衝撃を与えた。1月30日のダラス・マーベリックス戦では第1クォーターだけで14リバウンドをマークし、1ピリオドにおけるリバウンド数のフランチャイズ記録を更新。つまり、かつてヒートでプレイしたアロンゾ・モーニング(在籍1995年~2008年)やシャキール・オニール(在籍2004年~2008年)、そして現所属のクリス・ボッシュ(在籍2010年~)など錚々たるスター選手の記録を、年俸わずか77万ドル(約9200万円)の選手が塗り替えてしまったのだ。

※Dリーグ=NBAデベロップメント・リーグの略称。将来のNBA選手を育成する目的で発足。

 2月19日、ボッシュが肺の検査で肺血栓と診断され、今季残り試合を欠場することになった。しかし、ドウェイン・ウェイド(SG)やルオル・デン(SF)の既存メンバーに、ドラギッチ(PG)とホワイトサイド(C)が加わったスターターは、リーグ有数のラインナップとなった。ボッシュ不在は悔やまれるが、それでも前半戦とは様変わりした新生ヒートは目が離せない。

 一方、選手がコートに戻ってくることで、注目度を増したチームもある。昨年8月、アメリカ代表チームでの練習試合でポール・ジョージ(SF)が右足を骨折したため、苦しい前半戦を強いられていたインディアナ・ペイサーズ(25勝34敗/イースタン9位)だ。

3 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る