【NBA】引退間近!? コービー・ブライアントの寂しすぎる最近の言動 (3ページ目)

  • 宮地陽子●文 text by Miyaji Yoko  photo by AFLO

 試合後のロッカールームでは、試合の話を少し語った後、レイジョン・ロンド(ポイントガード/28歳)が前日に成立したトレードでボストン・セルティックスからダラス・マーベリックスへ移籍したことに関する質問が立て続けに飛んだ。かねてからロンドを高く評価するコービーは、マーベリックスがいかに脅威になったかを語り、優勝を狙えるかといった質問にも答えていた。他チームの補強の成功について語る様子は、はっきりとは口には出さなくても、自らの優勝をあきらめたと言っているも同然に思えた。

 すると、ある記者から、「どのチームが今シーズンの優勝候補だと思うか?」という質問が飛んだ。この質問に、彼の負けず嫌いが頭をもたげた。

「分からないし、どうでもいい」

 それが、コービーにとって、精一杯の抵抗だった。

 あれから1ヶ月、レギュラーシーズンの折り返し地点を目前に、レイカーズは12勝27敗と、依然として低迷が続いている。そしてコービーはといえば、引退前にプレイオフを戦えることを支えに、時に試合を欠場して身体を休めることも受け入れたうえで、年齢との戦いを続けている。

 その中で何を学んだかと聞かれたコービーは言った。

「辛抱強さ……、たくさんの辛抱強さだ」

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