山形発! バスケットリーグ統合問題、解決の糸口は? (3ページ目)

  • 木村元彦●文・写真 text&photo by Kimura Yukihiko

Jリーグのようにライセンス制度を

――そのためには具体的にはどのような提案がありますか。


「ライセンス制度をつくって、クラブがまずリーグを離れ、独自性と主体性を持つ。そこから再構築していくという方法があると思います」

――クラブライセンス制という意味ですね。Jリーグがやっているような。

「そうです。例えば資本金3000万以上、集客平均数800人以上、そしてホームゲームを必ず何試合するというようなライセンスを協議して、それでこの指とまれということで。NBLもNBDLもbjのチームも、まだそこに入っていない社団法人も、全部そこに一度集ってライセンスに手を挙げれば、統一リーグというものができると思います。

 そこからJリーグのようにJ1、J2を決めていったらいいんじゃないでしょうか。みんなフラットなスタートラインに立って同じ条件で始める。それにはひも付きでもなく、負債も負債としてそれも各クラブが勝手に返していく。参加してきたところを公式団体として、これでいきますと作れば、これは何も不満は出ないと思います」

――プロ化の条件について、Jリーグは(発足時の)オリジナル10の時代から、各クラブに何度もこの条件で運営できますか?という踏み絵を踏ませています。また、ライセンス制度をJリーグは去年から取り入れました。それは平等性のみならず、運営会社としての自立というところにつながっているんですね。

「少しJリーグのクラブライセンスは、施設面で厳し過ぎる気もしますが(笑)」

――バスケットの場合はちょっとハードルを低くする必要もある。

「そうですね。資本金、それから観客動員数、これは運営基盤として重要ですね。あと地域名はもちろん入れるとして、企業名を外すかどうか。これは、例えば2年間の猶予を与えると。そういう中で決着つければいいと思います」

――今後、パスラボ山形ワイヴァンズはプロバスケットボールクラブとして、どのような施策を打って行こうと考えておられますか。

「地域密着活動やアクトビラでの配信での普及、広報活動ももちろんそうですが、男女にこだわらず力のある女性選手も、ワイヴァンズでプレーしてもらえないかと思っています」


シリーズ 『スポーツ紛争地図』

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