bjリーグ青木康平「日本バスケ界を代表する選手がもっと発言すべき」 (4ページ目)

  • 小永吉陽子●取材・文・写真 text&photo by Konagayoshi Yoko

――理不尽なことに対し、「なんで?」という声が選手たちからは聞こえない。選手サイドからは、どんな声を上げていかなければならないでしょうか。

青木 このリーグでもいい契約ができない選手がいて、彼らはこの環境にいることだけに必死で、それこそ視野の狭い選手になっています。一番言いたいのは、組織のトップが理不尽なことを平気でできること自体、おかしいってこと。それは日本協会もbjリーグにしてもそうですが、それを「おかしい」と発言したやつがおかしいと思われることがイヤなんです。今回のリーグ統一の話も選手たちにはなかなか伝わってきません。おかしいと思うことを選手みんなで発言して変えていきたい。もちろんバスケ界では頑張っている人はたくさんいますが、僕ら選手も意見を出し合って選手の環境を変えていくことはできるはずです。

――最後に、10年目を迎えたシーズンでの目標を聞かせてください。

青木 今シーズンは現役を続けるかどうかで悩んで、契約するのにとても時間がかかってしまいました。その中で決め手となったのが、友人のスポーツ選手の言葉だったんです。

 今までシーズンに入ると、バスケットのことだけ考え、優勝だけを目指してきたんですけれど、彼には「それだけがすべてじゃない」と言われました。今年の福岡は戦力ダウンと言われている中で、自分がこのチームに残って、どういう貢献ができて、どうチームを成長させるのか。そういう目を持ってプレイすることは、自分が人に教える立場になった時につながるんじゃないかと。今までの自分は、狭い視野でバスケットだけをやっていたと考えさせられました。もちろんチャンピオンを目指しているけれど、今シーズンはもっと広い視野を持ってバスケをしたいです。そうして見えてきたことを、これからは発信していきたいと思います。

【プロフィール】
青木康平(あおき こうへい)
1980年12月13日、福岡県出身。167cm75kg
福岡大学附属大濠高等学校→専修大学→Far East Ballersを経て、bjリーグへ。
東京アパッチ、大阪エヴェッサに所属し、現在は地元のライジング福岡に所属している。


日本バスケ界に一言
(1) つくばロボッツ・岡田優介編>
(3) 富山グラウジーズ・城宝匡史編>
(4) 日立サンロッカーズ・竹内譲次編>

4 / 4

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る