【男子バスケ】W杯開幕。本命アメリカの対抗馬は?

  • 宮地陽子●文 text by Miyaji Yoko photo by Getty Images

【グループC】
ドミニカ共和国/フィンランド/ニュージーランド/トルコ/ウクライナ/アメリカ

 他チームの主力欠場などによって、優勝候補アメリカにとっては楽に勝ち上がれるグループC。4年前の世界選手権・決勝でアメリカと対戦したトルコが、グループ内では一番の強敵となりそうだ。ただし、トルコはエネス・キャンター(ジャズ/C)とエルサン・イルヤソバ(バックス/SF)が欠場。よって、213センチの長身を誇るオマー・アシック(ペリカンズ/C)がチームを引っ張ることになるだろう。

 ドミニカ共和国は、昨シーズン中に右胸筋完全断裂の故障を負ったアル・ホーフォード(アトランタ・ホークス/C)が欠場するため、ベテランSGのフランシスコ・ガルシア(ヒューストン・ロケッツ)がチームを統率する。また、3年前から元NBAコーチのマイク・フラテロが率いるウクライナからは、元サクラメント・キングスのプー・ジーター(PG)が帰化選手として出場する予定だ。一方、フィンランドの国籍を取得して出場する予定だったドリュー・グッデン(ウィザーズ/PF)は、手続きが間に合わずに断念。さらにニュージーランドも、スティーブン・アダムス(サンダー/C)がNBAの新シーズンに向けて準備するために欠場する。そのため、かつてマイアミ・ヒートでプレイした33歳のカーク・ペニー(PG)がニュージーランドの一員として出場する。

【グループD】
アンゴラ/オーストラリア/韓国/リトアニア/メキシコ/スロベニア

 グループDの本命は、バスケットボールを国技とするリトアニアだ。ヨナス・バランチュナス(トロント・ラプターズ/C)、ドナタス・モティユナス(ロケッツ/PF)を中心に、完成されたバスケットボールが期待できる。

 リトアニアの対抗馬だったオーストラリアは、パトリック・ミルズ(スパーズ/PG)とアンドリュー・ボーガット(ウォリアーズ/C)が出場しないために戦力ダウン。昨シーズン、貴重なバックアッパーとしてスパーズの優勝に貢献したセンターのアロン・ベインズや、今年のドラフトでジャズが5位指名した期待の若手PGダンテ・エクサムが、どれだけチームに貢献できるかに注目が集まる。また、スロベニアからはポイントガードのゴラン・ドラギッチ(サンズ)、メキシコからはセンターとパワーフォワードをこなせるグスタボ・アヨン(前ホークス)がワールドカップに色を添える。

 以上、NBAの舞台で活躍した選手たちが、ワールドカップでは各国を代表して戦う。はたして、どのチームが頂点を掴むのか――。

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