2013.06.28

【NBA】シーズン総括。レブロン・ジェームズはついに「神」になった

  • 佐古賢一●解説 analysis by Sako Kenichi
  • 甲斐啓二郎●写真 photo by Kai Keijiro, AFLO

どこがヒートの3連覇を阻むのか、早くも思いを巡らせる佐古氏 そんな前述の3チームとは対照的に、プレイオフで輝きを放ったのがインディアナ・ペイサーズとゴールデンステート・ウォリアーズでした。レギュラーシーズンはいろんなチームとの対戦を交えながら淡々と進んでいくのですが、プレイオフは同じチームと真正面に向き合って、連戦スケジュールを勝ち抜けないといけません。そういう意味で、ペイサーズとウォリアーズは1試合ずつ強さを増していった印象です。両チームを見ていると、プレイオフの期間中、「徐々にチームを作り上げて来ている」という感じがしました。僕も選手時代、そういう経験をしましたが、チームの結束が固まっていく過程でのプレイは、選手にとって非常に楽しいんです。来シーズンもきっと、楽しいゲームを見せてくれるのではないかと期待します。

 一方、残念だったのは、シカゴ・ブルズとロサンゼルス・レイカーズです。まずブルズは、最後までデリック・ローズが復帰しませんでした。プレイオフ前、僕の予想では、「優勝候補のヒートを倒せるとしたら、ガチガチのディフェンスを武器とするブルズしかない」と思っていたのです。しかしレギュラーシーズン終盤から復帰間近と言われつつ、結局、ローズは戻ってきませんでした。ローズの加わった本気のブルズとヒートとの対戦が見られなかったのは残念でしたね。

 レイカーズに関しては、残念というより、期待はずれでした。開幕からスタートダッシュに失敗し、大型補強をしたにもかかわらず、スティーブ・ナッシュはケガで出遅れ、ドワイト・ハワードは機能せず......。終盤に盛り返すものの、今度はコービー・ブライアントがアキレス腱を断裂したことで、レイカーズの今シーズンはあっけなく終わりました。ナッシュとハワードが加わり、あれだけ開幕前に盛り上がったのに、NBAファンの期待を大いに裏切りましたよね。

 ローズしかり、コービーしかり、今シーズンは「ケガ」というワードが優勝の行方を左右したように感じます。ヒートと並ぶ優勝候補だったオクラホマシティ・サンダーも、ラッセル・ウェストブルックのケガによる長期欠場が響いて、プレイオフでメンフィス・グリズリーズにあっさりと負けてしまいました。僕らNBAファンとしては、来シーズンこそ、エース格がケガすることなく最大限の力で戦ってもらいたいですね。