【NBA】残り20試合、レイカーズの巻き返しに期待大 (2ページ目)

  • 佐古賢一●解説 analysis by Sako Kenichi
  • photo by AFLO

「ブルズ飛躍のカギはデリック・ローズ」と、語る佐古氏「ブルズ飛躍のカギはデリック・ローズ」と、語る佐古氏 一方、今季のブルズで気になるのは、「負け方があまり良くない」という点です。昨季は勝つにせよ負けるにせよ、ロースコアに抑えて勝負する戦い方が確立していました。しかし今季は、ときに100点以上も取られて負ける試合がしばしば見受けられるんです。そうなると、点数が取れなくなったとき、どこにボールを集めればいいのか、ブルズの持ち味であるパッシングゲームが機能しなくなる可能性があります。特にプレイオフは短期決戦なので、そのあたりに迷いがあると、悪い部分が露呈するかもしれません。

 ただブルズの場合、一番の焦点は「デリック・ローズが帰って来るのか否か」というところでしょう。年末から練習には参加しているものの、レギュラーシーズン全休のウワサも変わらず取り沙汰されています。もし、ローズが帰ってくれば、チームの起爆剤になるのは間違いありません。ブルズというチームは、何かひとつキッカケがあると、見違えるように変化する可能性を秘めているからです。ローズという『新しい風』がチームに舞い込めば、残りシーズン、面白いことになりそうな予感がします。


【ウェスタン・カンファレンス順位表】 

1位 サンアントニオ・スパーズ(47勝14敗)
2位 オクラホマシティ・サンダー(43勝16敗)
3位 ロサンゼルス・クリッパーズ(43勝19敗)
4位 メンフィス・グリズリーズ(39勝19敗)
5位 デンバー・ナゲッツ(38勝22敗)
6位 ゴールデンステート・ウォリアーズ(33勝27敗)
7位 ユタ・ジャズ(32勝27敗)
8位 ヒューストン・ロケッツ(33勝28敗)
――――――――――――――――――(プレイオフ進出ライン)
9位 ロサンゼルス・レイカーズ(30勝30敗)
10位 ポートランド・トレイルブレイザーズ(27勝31敗)
11位 ダラス・マーベリックス(26勝33敗)
12位 ミネソタ・ティンバーウルブズ(20勝36敗)
13位 フェニックス・サンズ(21勝39敗)
14位 ニューオリンズ・ホーネッツ(21勝39敗)
15位 サクラメント・キングス(21勝40敗)

 対するウェスタン・カンファレンスですが、1位スパーズ、2位サンダー、そして3位クリッパーズの3チームの強さは、際立って安定しています。どれも「バスケットスタイルが確立しているな」という印象で、さすが本気で優勝を狙いにきているチームは違います。そんな中、面白いのは4位のグリズリーズですね。主力のルディ・ゲイをラプターズに放出して、どうなるかと思ったのですが、その後も自分たちの力を十分に発揮しています。特にここ最近は7~8割ぐらいの勝率を残しているので、プレイオフに進出してどれぐらい戦えるのか、いい意味で未知数な存在だと思います。

 また、グリズリーズをチェックする上で、もうひとつ注目してもらいたいのは、5位ナゲッツとの差です。ナゲッツというチームは地元で圧倒的に強く、今季もまだホームで(25勝)3敗しか喫していません。となると、プレイオフに進出した場合、4位にホームアドバンテージが与えられるので、アウェーで戦うことになる5位とは、まさに『雲泥の差』なのです。現在、4位のグリズリーズとは2ゲーム差。もし、グリズリーズとナゲッツの順位が入れ替わることになれば、プレイオフ1回戦は4位と5位が対戦するので、間違いなく面白い試合になるでしょう。

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