2012.02.02

【NBA】セルティックスの一時代がついに終焉!?

  • 佐古賢一●解説 analysis by Sako Kenichi青木 崇●構成 text by Aoki Takashi
  • TOBI●撮影 photo by TOBIphoto by Getty Images

「ビッグ3の得点数が毎試合バラバラ」と佐古氏はニックスの低迷している原因を指摘

 対照的に『ビッグ3』がいい意味で支えあっているのが、マイアミ・ヒート(16勝5敗)でしょう。ヒートの『ビッグ3』(レブロン・ジェームズ、ドウェイン・ウェイド、クリス・ボッシュ)のなかで、チームの精神的支柱となっているのがウェイドです。レブロンがヒートに移籍したのも、ウェイドがいたから。ウェイドに「頼りたい」「優勝させてほしい」という気持ちがあったと思うんです。クリーブランド・キャブス時代にレブロンひとりでは勝てなかったのも、彼のそういうメンタル面があったからじゃないかと。

 そんなウェイドをケガで欠きながら、ヒートはシーズン序盤を戦いました。この経験は、ヒートにとってすごく重要なことだと僕は思っています。精神的支柱がいなかった状態で、レブロンやボッシュがチームを引っ張っていこうと頑張ったのです。長いシーズンを考えたとき、このピンチが早い段階で訪れたことは、ヒートにとってすごく良かったのではないでしょうか。もし、これがプレイオフに近づいた時期だと、プレイヤー同士のイザコザが必ず起こるものなんです。ウェイドを欠いた時期は、レブロンやボッシュが中心となってどう戦うべきか、話し合いながら試合に臨んだのだと思います。そういうコミュニケーションを取ることが、チームを強くしていく上で一番大事。「どういう形になっても自分たちは戦えるんだ」という自信がついてくるので、すごくいいことです。

※数字は昨季レギュラーシーズンの順位。星印は昨季プレイオフ進出チーム。矢印は佐古賢一氏が分析した昨年の戦力との比較

 ヒート以上に好調なシカゴ・ブルズ(18勝5敗)は、昨年よりさらに良くなった印象を受けます。昨年のプレイオフでブルズは、シーズンMVPのデリック・ローズを抑え込まれたときに勝てなかったという苦い経験をしています。よって今年は『ローズだけのチーム』という印象を払拭させるべく、周りにいるチームメイトを使いながら戦っており、それがいい形になっているのだと思います。

 ローズも昨年のように第1、第2クォーターからドーンと行かず、プレイを抑えているように感じます。一気に攻撃して逃げ切る形ではなく、第3クォーターまでクロスゲームのように試合を進めているのは、僕が思うに、チーム力を上げるために頭の賢いローズが、意図的にいろいろな不具合をあぶり出し、それを分析しようという狙いがあるからではないでしょうか。昨年、レギュラーシーズンであれだけの勝率(NBAトップの.756)を上げながらプレイオフで負けた弱さはどこにあったのか、ローズはちゃんと把握しようとしているのだと思います。メンバーを替えず、ノウハウを蓄積したブルズは、今シーズンも崩れることなくイースタンのトップ争いに食い込むのではないでしょうか。今シーズンは、ブルズやヒートがイーストを牽引していくと思います。

※勝敗の数字は2月1日現在

取材協力:WOWOW
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