木村沙織「世界一のために、ハイブリッド6を突き詰める」

  • 中西美雁●構成 text by Nakanishi Mikari
  • 織田桂子●写真 photo by Oda Keiko

 大会初の銀メダルを獲得したワールドグランプリが閉幕して、わずか3日のオフを挟んで、再びナショナルトレーニングセンターに集まった全日本女子チーム。昨年から(小、中、高、Vリーグ含めて)バレー人生で初めて、キャプテンを務めるエース・木村沙織選手に話をうかがった。

「キャプテン」も板についてきた木村沙織選手「キャプテン」も板についてきた木村沙織選手

「ワールドグランプリの銀メダルは、私にとって、シニアでの(アジア選手権などをのぞく)世界大会で、初めての銅より上のメダルです。世界一を懸けて戦った最終ブラジル戦ですが、ふだんどおりしっかり楽しむぞという気持ちと、プラスしてやはり金メダルを何とか獲りにいきたいなという気持ちがありました」

ロンドンオリンピック準決勝では、最終的に世界一となったブラジル相手に手も足も出ず、昨年のグラチャン(ワールドグランドチャンピオンズカップ)でも、同じく金メダルがかかった最終戦で1セットも取れなかった。眞鍋政義監督にも、木村にもリベンジを果たしたいという思いはあった。しかし、第1セット15-25、第2セット18-25と大差で連取され、3セット目は25-27とデュースに持ち込みながらのストレート負け。

「1、2セット目は向こうのペースで展開されて、自分たちからミスを出してしまって、なかなかリズムをつかめずに終わってしまいました。3セット目に入ってから『このセットを取られたら終わりだ、何としてでも次のセットにつなげたい』という気持ちが強く出て、負けはしたんですけど、内容はよくなりました。3セット目のような展開を、スタートからできればよかったなと思います」

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