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【F1】湊谷圭祐HRCチーフエンジニアが感じたトップドライバーの共通点 「アロンソはとにかく頭がいい」 (4ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Mineoki Yoneya

【HRC Sakuraで重点的に開発】

── 新しいICEのセッティングを最適化する作業も、新たなチャレンジになると思います。そこに対する不安はありませんか?

「どのメーカーもピークパワーを重視して開発していますが、コーナリング中のICEは発電機としてフル稼働しています。そうした領域でのトルクデリバリーは、ドライバビリティに直結しますし、重要なポイントになってくると考えています。

 今回のスペック2では、燃焼コンセプトもこれまでと少し変わります。各メーカーがパワー開発に注力してきたからこそ、そうした部分がより重要になってくると思います。その点はSK(HRC Sakura)も十分認識していて、重点的に開発を進めてくれています。

 もちろん、実際に走り始めれば、現場でのファインチューニングは必要になります。新しいパッケージを投入してすぐにラップタイムへ結びつけるためにも、その事前準備は重要です。

 SKでは事前にマッピングを行ないますし、我々も『ドライバーからこういうコメントが出たら、このように対応する』というシナリオをあらかじめ準備しています。そうした積み重ねが、新しいパッケージの力を最大限に引き出すことにつながると思っています」

── ありがとうございました。後半戦の飛躍に期待しています。

(了)


【profile】
湊谷圭祐(みなとや・けいすけ)
慶應義塾高、慶應義塾大学理工学部機械工学科を経て、2009年に慶應義塾大学大学院理工学研究科修士課程を修了し、本田技研工業に入社。量産ハイブリッド車のエンジン開発を経験したのち、2013年よりF1用パワーユニット(PU)の開発に携わる。2016年からマクラーレンとのレース活動に参加し、2018年にトロロッソ、2019年にレッドブルのトラックサイドPUエンジニアを担当。2023年にHRCのチーフエンジニアに就任した。現在はアストンマーティン・ホンダでエンジニアリング全体を統括する一方、フェルナンド・アロンソ車のPUエンジニアも兼任している。

白幡勝広(しらはた・かつひろ)
1973年1月28日生まれ、東京都出身。東京工科専門学校の教師として学生を指導していたが、ヨーロッパのチームでメカニックになる夢を追いかけて2004年に渡英。ベルギーのF3チームを経て、2006年にウイリアムズのテストチームのメカニックとして採用される。2008年よりトップチームに昇格し、中嶋一貴、ニコ・ヒュルケンベルグ、ブルーノ・セナ、バルテリ・ボッタスなどの担当メカニックを歴任。現在はフジテレビNEXTのF1解説などで活躍中。

著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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