【F1】アロンソの目に光が戻ってきた「アップデート投入まであと4〜5戦、苦しいレースに耐えるだけ」 (2ページ目)
【モナコで露呈したマシンの弱点】
この想定外に苦戦した理由は、今もわかっていない。
今までに出たことのないほどひどいアンダーステアだったと、チームアンバサダーのペドロ・デ・ラ・ロサは言う。
「低速コーナーのミッドコーナーでのアンダーステアは非常に深刻だったし、メカニカル面でも空力面でも考え得るすべてのセットアップ変更を施して、なんとか改善しようと試みた。だが、セットアップ変更ではどうにもならない根本的な問題だった。
ほかのサーキットでもこれほどひどいアンダーステアは経験したことがなかったし、何をやってもマシンの向きを変えるのが非常に難しく、低速域で正確にコントロールするのも困難だった。そのせいで大幅なタイムロスを喫してしまったんだ」
パワー差がほとんど影響しないモナコでの低迷が、即座に車体パフォーマンスの低さを意味するわけではない。ダウンフォース量が足りず、タイヤに熱が入らないのは事実だ。しかしそれだけでなく、パワーユニットとギアボックスの協調制御面でも、まだまだ十分ではないところは残されている。
ホンダの折原伸太郎トラックサイド・ゼネラルマネジャー兼チーフエンジニア(GM)はこう語る。
「ドライバーがいかに自信を持ってコーナーに飛び込んでいけるかが重要なので、パワーユニット側はドライバビリティを重点的に準備してきました。ドライバーから前回のカナダよりよくなっているというコメントはもらいましたが、このモナコで自信を持って飛び込むにはリアの安定性がまだ少し足りないとのことでした。
その点についてはFP1とFP2のなかでデータを修正し、FP3からある程度の改善が見えてきました。ただそれでも、ドライバーとしてはもう少し安定度がほしいという状態でした」
ブレーキング時には、MGU-K(運動エネルギー回生システム)が350kWで制動をかけて発電し、リアブレーキ本体とエンジンブレーキのすべてを合わせ、ドライバーが求める自然なブレーキング感覚を提供する必要がある。
そしてブレーキングを終えて、ターンインから立ち上がっていくフェーズにおいても、発電のためにICE(内燃機関エンジン)は回り続けている。それをMGU-Kで制動しながら、ドライバーがスロットルを踏んだ感覚どおりのトルクを出していく必要がある。
そのドライバビリティは改善が進んでいるものの、モナコGPという特殊なサーキットでは、まだ不十分であることが露呈した。
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