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F1現場で感じた「ホンダの看板」の重みに「これはヤバい」 ベテランメカニックふたりが語り合うF1の面白さ (2ページ目)

  • 熱田 護●インタビュー・撮影 interview&photo by Atsuta Mamoru
  • 川原田 剛●構成 text by Kawarada Tsuyoshi

【自由な開発競争がなければF1じゃない】

ーーF1のすばらしさとは何だと思いますか?

吉野 私が思うのは極限のなかでの挑戦ですね。そして、その挑戦によって結果が得られることだと思います。ただ結果を出すためには、車体やエンジンだけでなく、細かいパーツや工具の一つひとつまで、すべてのパフォーマンスを発揮しなければならないんです。

 もっと言えば、それはハードウェアだけでなく、ドライバーはもちろん、エンジニアやメカニックなどの人間も含めてです。すべてが極限の状態まで高められて初めて成果が出るのがF1という世界だと思います。極限の戦いと言ったほうがいいかもしれません。それがF1の面白さだと感じます。

法原 モータースポーツの世界では、F1は間違いなく世界最高峰のカテゴリーです。その魅力はドライバーとコンストラクターの争いではありますが、PUサプライヤーの技術競争も面白さのひとつだと思います。

 ホンダにとっては世界最高峰の舞台に挑戦して、ライバルメーカーと競い合い、自分たちの技術に対する評価がレースの結果としてすぐ返ってくるところがすばらしいところだと思っています。僕はある程度、自由な開発競争ができなければ、F1がF1じゃなくなっていくんじゃないかなと思っています。

ーーコストキャップ(予算制限)も大事ですが、そればっかりになってしまうと、自由な開発ができない領域がどんどん多くなってきて、F1らしさがなくなってしまいますよね。

法原 どこまで開発を自由にできるようにするのか。そこの線引きは非常に難しいところですが、レースを面白くするためにBOP(バランス・オブ・パフォーマンス)と呼ばれるマシンの性能調整を行なうことは、F1では絶対にやっちゃいけないと思います。

吉野 それはちょっと違いますよね。レギュレーションやコストキャップという"足かせ"があるなかで、いかに極限のパフォーマンスを出すのか。そこがF1の面白さだと思います。ある程度の足かせがあったほうが、そのなかでなんとかしようとみんな頭を働かせますから、むしろいいかもしれません。

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