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F1リザーブ降格の角田裕毅は「すごく悔しい思いを抱えていた。でも同時に......」中野信治が明かす (2ページ目)

  • 川原田 剛●取材・文 text by Kawarada Tsuyoshi

【次のステップに生かす1年にしてほしい】

 2025年シーズン終了後、角田選手とリモートで話をしました。もちろんレギュラーシートを失ったことに関しては、本人はすごく悔しい気持ちを抱えていました。でも同時に角田選手のなかにすごくポジティブなものを感じました。

 レッドブル側からはネガティブな話だけではなく、いろいろなことを話されていると思います。おそらく復帰に関しても、こんな可能性があるとか、そういう話もあるのではないかなと想像しています。

 客観的に見れば、角田選手がレッドブルのリザーブドライバーとしてF1というフィールドに残れたということは、すごく大きな意味があります。このチャンスを生かすも殺すも本人次第です。

 彼が今後、F1の世界にレギュラードライバーとして復帰できるかどうかは、単純にテスト兼リザーブドライバーとしてのパフォーマンスをしっかり見せることは大事ですが、"余白の部分"をいかに改善できるかがポイントになります。

 角田選手は下位カテゴリーからスタートして、ずっとレギュラードライバーとしてやってきましたが、2026年は彼の人生で初めてリザーブドライバーという立場でサーキットに行くことになります。

元F1ドライバーで現在は解説者として活躍する中野信治氏 photo by Tanaka Wataru元F1ドライバーで現在は解説者として活躍する中野信治氏 photo by Tanaka Wataruこの記事に関連する写真を見る

 僕自身もテストドライバー(1999年/ジョーダン・無限ホンダ)を経験したことがありますが、サーキットに来ても自分は走らず、人のレースを見るというのはメンタル的にキツいです。角田選手もモチベーションを高く保ち続けるのは簡単なことではないはずです。

 それでも、テストドライバー時代に外からF1を見させてもらって、さまざまな気づきがありました。F1以外のレースを見る機会もたくさんあり、視野も広がりました。

 レギュラードライバーを務めている時はレースが次から次へと開催されますので、自分自身を見つめ直す時間をなかなか取れないのが現実です。ずっとF1の世界にいると、あらゆることがF1中心の生活になりますので、ここから絶対に離れたくないと思ってしまう。実際に僕もそうでした。

 でもレギュラードライバーとは違った視点でレースに接することによって、これまで見えてこなかったことが見えてくるというケースが必ずあるはず。角田選手には2026年、本当の意味でこれまでの5年間のF1ドライバー活動を振り返る時間にして、次のステップに生かしてほしい。角田選手がテスト兼リザーブドライバーの時間をどういうふうに使っていくのか、見守っていきたいですね。

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