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【F1】角田裕毅の運命を決したカタールGPは「今シーズンを象徴するようなレース」だった (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【10位は十分とは言えない結果】

 決勝レースは、タイヤ1セットあたり25周の走行制限が設けられた。実質的に2ストップが義務づけられたことで、チームの採る戦略の幅は狭い。

 しかも7周目に、ニコ・ヒュルケンベルグ(ストーク)とピエール・ガスリー(アルピーヌ)の接触によってセーフティカーが出され、残り50周というタイミングでほぼ全車がピットイン。つまり、ほぼ全車が2セットのタイヤで最大限の25周ずつを走り、同じ周回にピットインすることが決まってしまった。

 その結果、中団グループはほぼ全車がトレイン状態で、抜くに抜けないまま周回を重ね、角田も最後まで前のリアム・ローソン(レーシングブルズ)を抜くことができないまま終わってしまった。

「フリーエアでのペースは悪くなかったと思いますけど、フリーエアで走る時間がほとんどなかったです。(トレイン状態での)ダーティエアのなかではタイヤのオーバーヒートもあって、DRS(※)をオンにしても効果が全然感じられませんでした。その状況でオーバーテイクをするのは、なかなか厳しかったですね」

※DRS=Drag Reduction Systemの略。追い抜きをしやすくするドラッグ削減システム/ダウンフォース抑制システム。

 スプリントで証明して見せたとおり、マシンに速さがあることは間違いない。しかし、それを発揮できる場所にいなければ、結果につなげることはできない。

 他車の脱落に助けられるかたちでポジションを5つ上げ、10位入賞を果たしはした。だが、フェルスタッペンが大逆転優勝を果たしたことからも、スプリントの速さからも、角田とRB21が持っていた速さを考えれば、決して十分とは言えない結果だった。

 角田の命運を決するカタールGPは、ある意味で今シーズンの角田を象徴するようなレース週末となった。

 シーズンはまだ、最終戦アブダビGPが残っている。

 チームメイトのフェルスタッペンはドライバーズタイトルを争い、角田もそのアシストをすると同時に、自身の結果も追い求めなければならない。

 今シーズン最後のレースで、この8カ月の成長をすべて内容と結果につなげてもらいたい。

著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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