【F1】角田裕毅はペナルティがなくても7位が精一杯 ピットクルーのミスで最後尾まで落ちたわけではない
F1第21戦サンパウロGPレビュー(後編)
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)は予選16位Q1敗退の衝撃から、大胆なセットアップ変更と新品パワーユニットの投入で、ピットレーンスタートを選んだ。
しかし、勝負をあきらめてはおらず、スタートから全開だった。パンクを喫してタイヤ交換を強いられても、ミディアムタイヤ中心の攻めの戦略を崩さず攻め続け、3位表彰台を獲得してみせた。
角田裕毅が序盤にストロールと接触していなければ... photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る ホンダのエンジンは、走行距離が進むことによる性能劣化が非常に小さいと評される。だが、ライフの終盤に近いエンジンと比べれば、数馬力単位の差は出る。その新品エンジンの効果も少なからずあっただろうと、ホンダの折原伸太郎トラックサイドゼネラルマネージャーは語る。
「エンジン屋の我々としては効いたと思いたいですし、実際にシーズン終盤に差しかかっており、どのエンジンも距離が進んでいるなかで新品エンジンを投入しているので、メリットは確実にあったと思います。残り3戦に向けて、いい状況にあると思います」
スプリントレース以前のセットアップに戻し、そこにさらに手を加えて臨んだ決勝では、マシンが生き生きと走った。レッドブルのアグレッシブな姿勢は、予選では失敗に終わったが、今回は成功に結びついた。
一方の角田裕毅(レッドブル)は、予選からセットアップを変更することなく決勝に臨んだ。
スプリント後に語っていたとおり、セットアップ自体は改善して金曜の謎のグリップ不足は解消した。予選ではタイヤを使いこなせなかったものの、それはマシンそのもののセッティングとは別の問題だと判断したためだ。
事実、スタート直後のセーフティカーでハードタイヤを捨てた角田は、決勝で最も有利なミディアムタイヤの新品が3セット残っているという利点を生かした攻めの戦略を採った。実質的にレースのほぼすべてをミディアムで走り、なおかつ3セットを使ってプッシュし続けるという戦略だ。
最終スティントは、タイヤ条件が同じメルセデスAMG勢とほぼ同等のペースで走ることができた。つまり、上位グリッドからスタートしていれば、上位争いができたということになる。これは間違いなく大きなポジティブ要素だ。
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著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。















