【F1】角田裕毅の課題は「接触の多いドライバー」からの脱却 目指すは「相手を引かせる」ドライビング (2ページ目)
【ショートランの課題も露わに】
ベアマンが脱落したあとは引き続きタイヤマネージメントに徹し、終盤にプッシュするとペースは上がった。その感触から、タイヤを残しすぎたと角田は感じたようだ。
「最後の5周か10周は毎周のようにペースアップできてしまう状況だったので、途中までマネージメントしすぎだったと思います。まだそういうマシンの限界を感じ取るのが難しくて、ロングランでどこまでプッシュしていいのかを把握しきれていなくて、学んでいる途中です」
それでも後続は寄せつけず7位でフィニッシュを果たし、チームから求められる最低限の仕事はきっちりと果たした。内容もさることながら、マシンのペースなりに結果に結びつけられるレース遂行能力も示した。
シンガポールで見えたロングランの光明を、結果に結びつけることはできた。しかし前述のとおり、その遂行は際どい綱渡りの末に果たしたものであったことも忘れてはならない。
そして、予選でのショートランの課題も、あらためて露わになった。スプリント予選では渋滞に引っかかり最後のアタックができなかったとはいえ、1回目のアタックで順当にフェルスタッペンの0.5秒差程度のタイムを刻めていれば、余裕で通過できる速さはあったのだ。
「ハードやミディアムでの走りはいいんですけど、ソフトタイヤに履き替えた時にグリップが上がる感じがまだあまり感じられなくて、タイヤがソフトになればなるほど(フェルスタッペンとの)差が大きくなっていくような状況です。
今週のFP1でも、ハードタイヤで走り始めた時にはショートランでもロングランでもほぼ同じようなペースで走れていたのに、ソフトを履いたところで急に0.7秒とか0.8秒みたいな差になってしまうんです。何が起きているのかわかりませんけど、間違いなくそこが究明すべき点だと考えています」
少しずつ霧は晴れ、光明はどんどん広がってきている。それと同時に、改善すべき課題も克明になってきている。
その先にどんな未来が待っているのか、どんな未来を描くことができるのか。それはもうすぐ見える。
著者プロフィール
米家峰起 (よねや・みねおき)
F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。
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