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【F1】角田裕毅「ローソンを抜きたい」欲求をグッと抑えて6位 レッドブル代表も「今年一番のレース」と大喜び (2ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

【冷静に思考を巡らせた好判断】

 オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が1周目にクラッシュしたように、日曜朝の雨でオフラインはかなり汚れていたこと。角田自身がラッセルを抜いたように、オーバーテイクに失敗すれば後続勢に簡単に抜かれてしまうリスクがあること。そして、タイヤの状況──。

 アドレナリン全開のバトルのなかで、ローソンに仕掛けたいという欲求を必死で押さえながら、角田は冷静に思考を巡らせ、判断を下していた。これは精神的な安定というより、目の前のポジション争いではなくもっと大きな視野でレースを客観的に見るという「視座の変化」だ。

 チームとしてはイタリアGPからマシンの改善が進み、フリー走行からアグレッシブなアプローチで性能の最大化に取り組んでいる。その結果として、優勝争いへの復帰が果たせた。

 つまり、マックス・フェルスタッペンのドライバーズタイトル争い、レッドブルのコンストラクターズのランキング2位争いも見えてきただけに、角田の貢献も大きなポイントになる。角田自身も、そのことをよく理解していたからこその、あの判断だった。

 ロングランの改善は言うまでもなく、その成長も、チームにとっては大きな評価につながるポイントだった。

 角田の取り組みを、そばで見てきたローラン・メキース代表はこう語る。

「彼にとって今年一番のレースだったと思う。昨日の予選も力強かったが、今日のレースでも非常に強力だった。マックスと0.2〜0.3秒差のペースで走っていて、0.4秒も遅れることはほとんどなかった。

 マクラーレンやフェラーリに激しく攻められるだろうと思っていたが、そうならなかった。裕毅は実力であの位置にいて、ランド(・ノリス)もうしろにいてプレッシャーをほとんどかけられなかった。

 モンツァでのこと(ローソンとの接触)もきちんと受け止めていたのだろうし、レースがない時もどこかでエンジニアと作業して、自分のドライビングを磨いている。そうした努力の成果を今回の進歩で示せたことが、とてもうれしいよ」

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