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【F1】角田裕毅がレッドブルマシンで初モナコGP ウェットコンディションなら大波乱も十分にあり得る

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki

 世界有数の華やかさとは裏腹に、ガードレールに囲まれた狭く曲がりくねった過酷なサーキット。それがモナコGPだ。

 1週間前のイモラでは予選で大きなクラッシュを演じただけに、今週末の角田裕毅(レッドブル)は絶対に同じミスは許されない。

角田裕毅はモナコGPのコースをどう攻めるのか photo by BOOZY角田裕毅はモナコGPのコースをどう攻めるのか photo by BOOZYこの記事に関連する写真を見る イモラでは予選に向けてセットアップを大きく変えたにもかかわらず、十分に確認しないままプッシュしたことがクラッシュの原因となってしまった。角田いわく、セットアップ変更によるマシンの変化が思っていた以上に大きく、予想外の挙動を示したのだという。

「イモラ(の予選)でのアプローチは、キャリアを通してずっとやってきたやり方で、イモラから急にやったわけではないんですけど、レッドブルに乗って日が浅い僕が採るべき方法ではなかった。間違っていたと思います。何かを大きく変えた時や新しいものをトライする時には、もう少し慎重に行くべき。それが学習のプロセスというものだと思います」

 イモラでの金曜FP2では、マックス・フェルスタッペンとの差が0.1秒。これまでになく小差で、得意のサーキットだけに手応えがあった。FP3でトライしたセットアップは外したが、フェルスタッペンのセットアップは大正解だったため、予選に向けてはそれをコピー。

 だから、予選ではいい走りができる、いい走りをしなければならないという期待と焦りが入り混じったシチュエーションとなり、ああいった結末になったわけだ。

「(レッドブル昇格からの5戦で)想像以上にうまくいっている部分もあるし、逆の部分もある。マシンへの理解という点で苦労しているのは、セットアップ変更に対する反応が大きいということ。それはつまり、レッドブルのマシンのウインドウが狭いということとも関係している。

 だから、各サーキットでマシンがどう反応するかを理解するのに苦労しています。マシンの限界領域については、思っている以上にまだまだ探れる部分があるんだと思っています」

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著者プロフィール

  • 米家峰起

    米家峰起 (よねや・みねおき)

    F1解説者。 1981年1月31日生まれ、兵庫県出身。F1雑誌の編集者からフリーランスとなり2009年にF1全戦取材を開始、F1取材歴14年。各種媒体に執筆、フジテレビNEXTやYouTube『F1LIFE channel』での解説を務める。

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