【F1】角田裕毅がレッドブル昇格! だが手放しで喜べない理由 あっという間に降格の可能性も... (3ページ目)
【フェルスタッペンと同じレベルは不可能】
これはパワーユニットのみならず、マシンのセットアップについても言えることだ。
ウイングやサスペンションといった基本的なセットアップのレベルではなく、F1ではステアリング上のボタン操作で常に切り替えることができるデフやブレーキバランスといった電子的なセットアップを、とにかく究極まで自分のドライビングに合わせて突き詰めている。
どのコーナーでどのセッティングを使うか、というだけでなく、コーナーの入口(ブレーキング)、コーナリング中、立ち上がり──それぞれに対してセッティングそのものを作り込み、コーナーごとにそれらを切り替えて最適化する。場合によっては、マシンの性能をフルに引き出すためにドライビングもアジャストし、それにセッティングも合わせる。
気の遠くなるような数々の作業で0.01秒単位のゲインを生み出し、それをすべてのコーナーで積み重ねることで、0.1秒単位のラップタイムにつなげている。もちろん、予選Q3のアタックで完璧なドライビングにまとめ上げるのは、最後はドライバー自身の腕だ。
そこまで突き詰めてようやく到達することができる高みが、レッドブル・レーシングとフェルスタッペンが戦っている世界だ。
それを、これまでにドライブしたことのないRB21にぶっつけ本番で乗る角田が、フェルスタッペンと同じレベルでこなすというのは不可能だ。これは才能とか速さの問題ではなく、速ければレッドブルのマシンに乗っても速く走れる──というような単純な話ではない。
角田にどんなナチュラルな才能があろうとも、才能とは違う次元のそういった勝負には、時間とこのマシンでの走行経験が必要になる。昨年のアブダビテストでしか組んだ経験のないエンジニアたちとの相互理解という点でも、まだまだ時間が必要だ。
そんな背景がありながらも、レッドブルがローソンに対してたった2戦で見切りをつけたのはあまりに早計であり、トップチームとしてはかなり異様な状況にも感じられる。ましてや、新型ノーズとフロントウイングを開幕に1台分しか間に合わせることができず、2台で異なる仕様のマシンを走らせ続けるのも、トップチームとしては異例だ。
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