【F1】2024年の10大ニュース(中編)「角田裕毅を昇格させなかったレッドブルは保守的なチームに成り下がった」 (2ページ目)
雨脚が強くなったところでウエットタイヤを求めてピットに飛び込み、その後にセーフティカーや赤旗が出なければ、優勝争いを演じていた可能性もあった。チームの指示どおりにインターミディエイトのままステイアウトしていれば、ピエール・ガスリーを抑えて3位表彰台も十分に手にできた。
チームメイトとの戦いにも、まったく負けなかった。シーズン前半戦はダニエル・リカルドに圧倒的な差をつけ、終盤6戦はリアム・ローソンにも予選全勝で決勝でも優位性を見せた。シーズン後にアブダビで行なわれたテストではレッドブルRB20をドライブし、堅実な仕事ぶりとプロフェッショナルなフィードバックを印象づけた。
それでも、2025年のレッドブル昇格はならなかった。
4年目の角田は大きな成長を見せたが、ここぞという場面でミスがあったことも確かだ。ブラジルで表彰台を獲得し、そこで周囲に強いインパクトを残せなかったのも悔やまれる。
ディートリッヒ・マテシッツ総帥死去後のレッドブル本社の体制変化や、ヘルムート・マルコの権力縮小、スタッフ離脱が相次ぐレッドブルレーシングのレース屋魂の変化、そしてホンダとの関係が2025年限りで終了......。レースパフォーマンスとはほど遠いところで固められた方針を、角田は覆すまでのインパクトを周囲に与えられなかった。
F1参戦初年度2021年のピエール・ガスリーと角田の差を思えば、たしかにローソンのパフォーマンスはステディでミスもなかった。しかし、光る速さを見せた場面もなかった。ローソンにもまだ伸びしろがあるとはいえ、今のレッドブルは勝つために大成功を目指すより、ミスないこと・失敗しないことを選ぶチームに成り下がったということだ。
(5)中団グループは稀に見る「超・戦国時代」に突入
2024年の中団グループ争いは、これまで以上に激しかった。
以前も中団グループは常に大接戦ではあったが、2024年が特徴的だったのは、シーズン中に何度も勢力図が変わったことだ。
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