角田裕毅は来季レッドブル昇格見送りも「特に気にしていない」。アルファタウリ得意の旧市街地コースでアピールできるか (3ページ目)

  • 米家峰起●取材・文 text by Yoneya Mineoki
  • photo by BOOZY

ペレス契約延長どう思った?

 2022年型マシンはそのフォロー性能が向上し、さらにバトルとオーバーテイクが増えることが予想される。

「建物の間を縫って走るセクター2に関して、マシンの大きさはそんなに気にしていません。今年のマシンは(脚回りが硬いので)バンプや縁石の乗り越えやブレーキングがかなり難しいだろうと思います。

 僕がそれよりも気になっているのは、オーバーテイクが可能かどうかですね。特にすべてのコーナーが低速で前走車をフォローしやすいバクーのようなサーキットでは、オーバーテイクがかなりできると思うので、レースをするのが楽しみですね」(角田)

 モナコGPの直後には、レッドブルがセルジオ・ペレスとの契約を2024年まで延長した。レッドブル昇格を目指すレッドブルドライバーたちにとっては、心穏やかとは言えない日々を過ごしているだろう。

 角田にとっても朗報とは言えないペレスの契約延長だが、今はそのことにはそれほど気を取られてはいないと言う。

「僕は特に気にしていません。もちろんチェコ(ペレスの愛称)が契約を延長したというのは、レッドブルドライバーの僕にとって歓迎すべきことではありませんけど、彼はそれに値する働きをしていると思いますし、僕も自分のやるべき仕事に集中しています。

 正直に言ってF2に参戦しているレッドブルドライバーたちのほうが大きなプレッシャーを感じているでしょう。僕はF2ドライバーたちと比べてもいいパフォーマンスを発揮できているので、そんなにプレッシャーは感じていません」

 角田はAT03の開発を進めていくという「この大きなプロジェクトを楽しんでいる」と言う。チーム一丸となってマシンを開発する。それを円滑かつ迅速に進めるために自分も最大限のフィードバックをする。これは、開幕前テストの時から角田が言っていたことだ。

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