アレジの息子、ジュリアーノは1年間で日本語ペラペラ。今季はスーパーGTチャンピオンマシンで王座を狙う (3ページ目)

  • 吉田知弘●取材・文 text by Yoshita Tomohiro
  • 吉田成信●撮影 photo by Yoshida Shigenobu

母・後藤久美子もサポート

 母が日本人とはいえ、ジュリアーノにとって日本に腰を据えてレースを戦うのは初めての経験だ。勝手がわからず、苦労することもあったという。

 そんな彼を支えたのが、家族だ。

 シーズン中、いくつかのレースでは母・久美子さんがサーキットに姿を見せ、間近で息子を応援していた。父のジャンはコロナ禍の影響で来日は叶わなかったが、息子のレースは常にチェックしていたという。

「家族のサポートはすごく力になっています。残念ながらお父さんは入国規制の関係で日本に来られなかったけど、お母さんやお姉さんが時々サーキットに来てくれたので、それはすごくうれしかったです。家族がサーキットに来られない時も、常に遠くからサポートしてくれているのがわかるから、すごくうれしかったし、家族の存在はとても大切です。

 お父さんとは電話で、ほぼ毎日連絡しています。でも、僕はずっと日本にいるから、直接会いたいなとシーズン中は思っていました。お父さんはライブストリームで僕のレースをいつも見ていたから、連絡するといつもレースの話になって、そこから勉強することもありました。外から見た時に感じることもあるから、そんなことをお父さんと話していました」

 2022年、ジュリアーノはスーパーGTのGT500クラスに昇格し、昨年のチャンピオンマシンであるau TOM'S GR Supra(ナンバー36)に乗り込む。さらにスーパーフォーミュラでもレギュラーシートを獲得し、日本におけるふたつの最高峰カテゴリーで頂点を目指す。

 彼のレーサー人生で大きな節目となりそうなシーズンを迎えるにあたり、ジュリアーノは目標達成のために日々の鍛錬を大事にしていきたいと強調した。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る